2011年7月10日日曜日

横並びの不幸

今日も海外生活といっても日本と代わり映えのない日曜日。こっちにいるからせっかくなんで何かするということもない。生活するっていうのはそんなことだけど。

朝起きて、不意にテレビをつけたら「アンパンマン」をやっていた。一人暮らしの身ではこの発見を息子に伝えることも出来ず。残念ながら一人で見た。息子愛読のアンパンマン図鑑に載っているが、たまにしかでないキャラクターが出て来て、「おー載ってた載ってた」と言いながら見ていた。TVジャパンが日曜朝6時からアンパンマンを放映していたとは知らなかった。といっても一人じゃ無用の長物か。

帰った時思ったのだけど、日本では朝6時代に昔のようにアニメをどこでもやっていない。民放はどんぐりの背比べの情報番組で横並び。今の子供は登校前のあの時間をどのように過ごしているのだろうか。情報番組を見て、テレビの向こう側で流れる定型で何か言っているようで言っていないコメントの数々を浴びているのだろうか。寝てるのか。ネット? 私はあの時間に見る名作アニメの再放送を楽しみにしていた子供だったので、子供にとって気の毒な時代だなと思ってしまう。ひるがえって、このご時世である。横並びの番組形式なら各社で輪番で番組休止したらいいのに。そしたらテレビ局は自信を持って節電を訴えられるじゃないか。

テレビじゃ個性が大事とか声高に言っているわりには、横並びのコンテンツ。マスを狙うためには結局あたりさわりのない中庸で年代問わず平均的に見てもらえそうな内容になるのだろう。相手を消費者として扱うマーケティングとかいうのを駆使して行き着いた先がこれなのかな。

ろ思っていたら、橋本治「橋本治という考え方」(朝日新聞出版社)内で「マーケティングの傘」というエッセイに出くわした。こういう時、「この文章に会ったのは運命じゃないか」と思って少し幸せな気持ちになるのは私だけか。以下抜粋。

相手を「消費者」として捉える、マーケティングという傘である。(中略)マーケティングの傘は、批評の傘とは違って、モラルを問題にしないのだから、この傘の中に「対象」として捉えられると、当然、不幸になる。

詳しくは本を読んでみて下さい。

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