2009年10月3日土曜日

黄色い手とブルドーザ

仕事場所のドアを開けると,手は肌色を失い白くなっていた。

「なんじゃこらー」(ジーパン刑事 松田優作 風)。

塗りたてのペンキ。ドアの裏には「匠」が筆を持ってペンキ塗っていた。申し訳なさそうな顔して,ウエス(ぼろ布)を差し出して,「これで手を拭いてくれ,あと3分で塗り終わる」 とワタシしに訴えた。その顔を見たら許せた。どうせ元々汚い手だし。最近カレー粉を右手の指使ってダイレクトに摘まんで調理してたら,親指から中指までターメリック(ウコン)の黄色に染まってるし。黄色と白で何だかおめでたいし。

白はペンキってわかるんだけど,黄色がねぇ。椎名誠は「白い手」という小説を書いているように,なんかゲージュツ性を感じるけど 「黄色い手」ってなんだかねぇ。その黄色。中々強情であって,洗っても取れない。そして,無意識に料理するときにカレー粉摘まんで重ね塗りしているし,でどんどん黄色くなる。っていうか,今見返したら,右手の5本の指が黄色い。見た感じ,ウンコが手についてその色が残っているようである。ウンコでは無く,ウコンなんだけど。インド周辺は不浄の手である左手の指をヒュンヒュンとうまく使って用を足した後,手で拭く,という文化がある(残っている)と聞く。私の黄色い手は右手であって,断じてウンコでは無いのであるけど,スーパーなどのレジで手を出すとき,レディの気持ちになって恥ずかしくなってしまう。これは早く黄色い手を脱出せねばと思う日々なのに,直ぐ忘れて重ね塗り。遺憾である。

一方で,インド人はカレーを右手を器用に使って食べた後どうしているのだろうか? 秘策はあるはずだ。2軒隣にインド人が住んでいるのだけど,なんだかツンケンしてて聞きづらい。まして,手でカレーを食っているってことが無さそうな身なりであるし,突然この疑問をぶつけるのは問題である。所属していた元研究室には2人のインド人が居たが,彼らに聞けばわかりそうだけど,態々メイルして聞くのも面倒。誰か知っていたら教えて下さい。ウンコ色,では無くて,ウコン色から脱却する秘策を。

帰り道,家の近くの工事現場に 「小豆澤工務店」 と書かれたブルドーザが。住所を見ると島根。松江,宍道湖辺りの工務店らしい(ネットで確認すると現在も存続しているようだ)。公共事業が減って,あの業界も大変だろう。まして,その工務店周辺は 「中海干拓事業」 の中止で仕事が激減なんてことは容易に推測できる。そうか,ビクトリアまできて出稼ぎか。今の時代,「土木屋さんも国際的に仕事しているなぁ」 と思ったら,こっちの人が運転していた。

干拓中止→仕事無い→お金。。。→ブルを売る→小豆澤,微々たるお金を得る→中古屋ブル販売→ビクトリアの業者買う→ビクトリアで大活躍

想像するにこのようなループがあるように思える。凄い。ブル一台に歴史ありである。もしこのループが想像だけの話であっても,日本のブルは中古であってもこっちでは問題なく大活躍できるということであって凄いことだ。

ところで,公共事業削減の昨今,政権も変わって益々あの業界は大変だと思う。日本の誇るべき「中小」の土木業の技術を海外に輸出することはできないだろうか。見る限り,こっちの職人に比べて技術と熱意は日本のそれの方が上回っていると思う。例の一つとして,うちのアパートの天井は薄っすらヒビが何箇所かに入っているし,床は少し斜めだし。おーこれはワイドショーとかでよく見た光景,欠陥住宅そのもの って感じなのである。地震さえこなければ崩れないと思っているので,気にしていないのだけど。世の中あんなに瞬間最大風速的に騒いだ「ヒューザー」等の問題は別にして,日本の土木技術は高いと思う。絶対にその技術は海外でも通用するのではないか。その技術や人を海外へ。何か良い方策はないのでしょうか?

最近こっちのトヨタのCMで 「世界最高のトヨタの車技術」 と言っているのを聞くのだけど,大々的に北米でリコールしていますね。奢れるもの久しからず。ちょっとあのCMのナレーションは空しい。でも部品の大部分は中小が作っているのであるから 「世界最高の中小の車技術」 が本当の所に思えて,土木であれ,工業であれ中小の技術を継続していく方策を考えにゃぁいかんのではないか? と在り来たりの結論に至るわけであります。亀井さんのモラトリアムとかなんとか,それもそうなんだろうけど,中長期的な視点で,この技術そのものを残していく,向上させていく何か方針を立てるべきではないのかなぁ。中小を潰してはいけない ということも大事だけど,中小の技術を未来に残していかねばならないというのが本質だと思うのであります。役所的な紙の上では,そんな視点は載っているのだろうけど,実際の現場の人には訴えていないのではないか。なんて思う。口だけ番長なので。

と,ブル一台から日本のことを考えてしまうのである。相当に暇だ。

夜,「小沢昭一の小沢昭一的こころ」(http://www.tbs.co.jp/954/ozawa/) をインターネットで聞く。良い時代だ。小学校時代から好きなラジオ番組。ヒネクレタ性格はこの頃からである。この番組のお囃子が流れると反射的に一日が終わるのだと思える。今週のネタは 「育ちの良さを考える」。今の政治を斜めに揶揄していて面白いです。鳩山さんの,育ちのいい視点で,皆が身も,心も豊かで,殺伐とした世の中が4年後,10年後には終わっている ってことを期待しております。

一日遅れで明日15夜お月様です。夜だけでも晴れるといいなぁ(昨日のことなので今日です)。

0 件のコメント:

コメントを投稿